1965年。受験勉強のため、東京から祖母の家がある片田舎に帰ってきた中學生の則夫は、ふとしたきっかけで、山で漂泊の旅を続けるサンカの家族と出會う。一方的な価値観を押し付けられ、生きづらさを抱えていた則夫は、川のイワナを獲り、蛇を食べ、自然の中で躍動する彼らに強く惹かれ、行動を共にする。同時に、則夫はサンカが差別や迫害の中に生きていることを知り、「都會人の自分はサンカにはなれない」という苦しみを胸に、眼前の冷酷で不條理な現実を見つめる。